本能を狂わされた蝙蝠(こうもり)
- 2023/06/26
- 22:11
恐らく内分泌撹乱物質のせいで「営巣する場所を間違えた鴨」の記事を書いたのを昨日のことのように憶えていますが、探してみたら2018年7月5日付けですから、もう5年も前のことでした。あれに似て「本能を狂わされたと思しい動物」の例が今朝また一つ見つかりました。F爺が朝のジョギングに出ようとして玄関の戸を開けました。戸を閉めて鍵を・・・と思ったら、直ぐ脇の柱のちょうどその高さに、何か黒い物が貼り付いているのが目に...
海象(せいうち)は、海中生活をする七ヶ月の間、一日に2時間しか眠らない
- 2023/04/26
- 19:00
2023年4月26日付けのLe Mondeル・モンド紙の「科学と医療」特集の第八面の記事が海象(せいうち)の睡眠に関する最新の研究結果を伝えています。記事の題名は「L’éléphant de mer, un petit dormeur」(*)。この記事の電子版は、4月23日付けで、載っている画像は繁殖期に熟睡している海象のものです。(*) 非逐語訳は、こうなります。「海象は、ナポレオンほども眠らない」同様の記事が多数のサイトにあります。海象(Mirounga angustir...
アルマジロはハンセン氏病菌と共生する
- 2022/12/15
- 19:22
12月15日付けの一本目の記事です。二本目も、数分後に掲載します。アルマジロとホモ・サピエンスの共通点2022年12月14日付けのLe Mondeル・モンド紙の「科学と医療特集」の第八面の右側の記事がアルマジロとハンセン氏病菌(*)のことを話題にしています。署名は、いつものように、Nathaniel Herzberg氏です。(*)「氏」を省略した「ハンセン病」という表記が今の日本では主流のようです。F坊やが秋田に住んでいた頃には、話し言葉で...
モザンビクに牙の無い雌の象が増えた原因
- 2021/11/01
- 20:18
15年続いた内戦+大々的な象牙の密輸アフリカの南東海岸の国モザンビクでは、1975年の独立の二年後から15年間、内戦が続きました。政府軍と反政府軍の双方が資金源として象牙の密輸をしていたため、国内に棲息していた象の90%が犠牲になったそうです。牙の無い雌の象そのモザンビクで、内戦中に「生まれながらに牙の無い雌の象が増える」という現象が起こりました。「象牙商人にとって無価値」であるため殺戮されずに済んでいたの...
ヨーロッパ野兎とワラビーは二重受胎が常態
- 2020/03/05
- 20:54
2020年3月4日付けのLe Monde ル・モンド紙の「科学と医学特集」ページの最終面の記事がF爺の目に留(と)まりました。記事の題は「La grossesse permanente du wallaby」(*)です。小型のカンガルーwallabyワラビーの「二重受胎」が主題になっています。(*) 非逐語訳 :「ワラビーの雌は常に妊娠中」この記事のウェブ版は、3月2日付けです。署名は、いつものようにNathaniel Herzberg氏です。ヨーロッパ野兎ヨーロッパ野兎(*)には双角...
鴨嘴(カモノハシ)の乳は強力な滅菌剤
- 2018/03/29
- 19:42
2018年3月28日付けのLe Mondeル・モンド紙の「科学と医学」特集の第8面に「Le lait magique de l’ornithorynque」(非逐語訳 : 鴨嘴の乳には特異な力がある)という記事が載っています。Nathaniel Herzbergナタニエル・エルズベルグ氏の署名入りです。その記事のウェブ版は、3月25日付で「L’ornithorynque, sauveur de l’humanité」(非逐語訳 : 鴨嘴が人類を救う)という大袈裟(おおげさ)な題になっています。定期購読者でなければ全...
屋久島で猿が鹿と交尾を
- 2017/01/12
- 20:01
2017年1月10日付けの科学誌『Primates』(霊長類学)が「屋久島で、野生の雄のニホンザルが雌のニホンジカの背中に乗って『交尾としか解釈できない行動』を示した」と発表しました。フランス語では、2017年1月12日 付けのLe Mondeル・モンド紙などが報道しています。日本語では、朝日新聞Digitalなどが動画入りで伝えています。動画を撮影したのは、日仏合同研究チームの一員でフランス人撮影家のAlexandre Bonnefoyアレクサンドル・...