転ばぬ先の杖
- 2013/10/31
- 01:42
遍路の持ち物の一つに「金剛杖(こんごうづえ)」(*)があります。(*) 追記 2017年10月8日ブログ読者の「左京」さんに教えていただいたことですが、明治・大正時代の遍路案内本には単に「杖」とだけ書いてあります。詳しいことは、ブログ記事〈遍路の笠と杖と足半草履〉をご覧ください。金剛杖は、飾りのついた木の杖です。遍路用品屋も遍路案内書も「お大師様の分身」または「お大師様の化身」だと言います。金剛杖って、最近は多い...
遍路の服装
- 2013/10/31
- 01:31
(「白い地下足袋」と「菅笠」の項に追記があります)四国で「菅笠に白装束」の人を見かけたら、十中八九どころか「10000中9999」ぐらいの確率で札所巡りの人(*)です。(*) 札所巡りの人を、歩きに徹するか否かと利用する交通機関の種類によって、「歩き遍路」「自転車遍路」「電車バス遍路」などと分類する呼称が出来ています。F爺は、謂わゆる「歩き遍路」つまり「渡し船以外には一切交通機関を使わず、自分の足で札所から札所への...
遍路道を11番・藤井寺の3km手前まで
- 2013/10/30
- 02:43
2013年8月某日。朝から雨。朝食後、7時に宿の車で出発。車中、前日F爺が「1日に平均50km歩く」と言った時、言下に「そんな話、聞いたこと無い !」と笑い飛ばした宿の主人が訊きます。「今日、50キロ飛ばすんですか」「いや、今日は、鴨島で泊まりますから、30キロとちょっとしか歩きません」からかったつもりなのでしょうか。F爺は、この相手には心を固く閉ざしたままです。F爺と同年輩のお遍路さんの大多数は、1日に20kmから30km...
褌一丁で大都市の繁華街を
- 2013/10/29
- 05:39
F爺が四国遍路をするに当たってなぜ「超軽装」なのか、説明します。F爺は、異文明圏での旅の途中、施錠できない所で眠っている間に衣類や持ち物を盗まれて褌一丁で大都市の繁華街を歩く羽目になったことがあるのです。舞台は、インドです。貧乏一人旅の途中、夜行列車に乗りました。二等寝台車でした。二等ですから冷房なんてありません。若かりし頃のF爺の乗っていた車両では、停電のため扇風機が止まっています。耐え難い暑さ。...
F爺には「十善戒」が分からない
- 2013/10/28
- 01:49
四国で遍路(へんろ)行(ぎょう)をする者は、佛教の十善戒というものを守ることになっています。 不殺生(ふせっしょう)・・・みだりに生き物を殺さない 不偸盗(ふちゅうとう)・・・盗みをしない 不邪婬(ふじゃいん)・・・・不倫や売買春をしない 不妄語(ふもうご)・・・・・嘘をつかない 不綺語(ふきご)・・・・・・お世辞や噂話など中身の無いおしゃべりをしない 不悪口(ふあっく)・・・・・悪罵しない 不両舌(...
F爺は「お遍路さん」
- 2013/10/28
- 01:39
F爺の本名は、小島剛一です。『トルコのもう一つの顔』(1991年、中公新書)と『漂流するトルコ』(2010年、旅行人)との著者です。あ、そうそう、『再構築した日本語文法』(2012、ひつじ書房)という本も書きました。その他の著作もおいおい紹介します。ニックネームの「F爺」は、「エフじい」と読みます。「長年F国(= フランス)に住んでいる(日本人の)爺さん」という意味です。今年(2013年)の8月、一時帰国の期間中に四国八十八箇所巡...