65番・三角寺経由で「民宿岡田」を目指す
- 2013/11/30
- 22:30
2013年8月某日。相変わらずの炎暑(四国のどこかでまとまった雨が降ったなんて、本当の話しだろうか・・・とさえ思えます)。JR伊予三島駅の近くのホテルを出てU君と別れを惜しみます。その時に名前と場所を教えてもらった遍路道沿いのスーパーで弁当用の買い物をします。それから遍路マークに頼って歩く道に戻りました。昨夜、遅くまで歩き続けたせいで、さすがに疲れが残っています。U君と積もる話もありました。起き出した時刻も...
60番・横峰寺から石鎚神社へ
- 2013/11/30
- 00:58
2013年8月某日。炎暑。愛媛県南部や高知県では地域によってはまとまった雨の降った所もあると聞きましたが、ここ愛媛県の東予地域では、今日も快晴です。香川県も日照りが続いていて、「取水制限がこれ以上続いたらうどん屋が休業に追い込まれる・・・」といった噂が流れるようになりました。橋を渡るたびに川の涸れているのが見えます。水がちょろちょろとさえも流れていないこともあります。旱魃です。子供の頃、秋田県の内陸の...
今治から海辺の温泉宿まで
- 2013/11/29
- 09:23
2013年8月某日。灼熱の午後。55番・南光坊を出た時点で、予定通り十分(じゅうぶん)に早い時間だったので、そして足も快調だったので、宿に落ち着くのがいつもよりも遅くなっても構わないから今日中に行ける所まで行ってしまおうという計画を変えないことに決めました。勿論、仙遊寺の宿坊を除外すると(*)、国分寺の先の湯ノ浦(ゆのうら)まで宿泊施設が無いことは承知の上です。(*) F爺は、不信心者が勤行に参加するのは不謹慎だと...
ファ行音
- 2013/11/28
- 23:11
R君、お便り、ありがとう。 日本語のハ行音の語頭での音価が歴史的に「パピプペポ」→「ファフィフフェフォ」→「ハヒフヘホ」と変化したことを昨年の遍路の時に少し話したのを良く調べましたね。日本本土諸語と同系の琉球諸語の中に「花」を「パナ」と発音するものがあること、本土諸語の中にも「ファナ」と発音するものがあること、日本に初めてやって来た頃のポルトガル人やオランダ人が「ハ行音」を「F」で写していたことなど、...
ラズ語辞書・Lazuri sozluği
- 2013/11/28
- 20:26
「ラズ語辞書を日本で出版することが出来るか」という意味のトルコ語短文のラズ語訳を、ラズ人の協力者数人にそれぞれの方言で書いてもらいました。ラズ語域の西から東へと順番に並べてあります。記事の一番下に元のトルコ語文と日本語訳を載せました。ご興味のある方は、狭いラズ語域の中でどれほどの方言差があるものか、比べてみてください。チャムルヘムシン郡グワント村の方言 Çamlıhemşin-ĞvantGôichi Kojima, k’at’a 3’an...
51番・石手寺から今治へ
- 2013/11/28
- 05:04
2013年8月某日。今日も快晴で朝から暑い。車に元通り荷物を積み込んだAさんと頭陀袋を担いだF爺が「それじゃ」と挨拶し、揃って石手寺門前の「民宿みよし」を出るとき、女将さんが訊きました。「Fさん、方向が同じなのに、車に便乗させてもらわないんですか」「私は、歩きます。歩くために四国に来たんです」女将さんの質問は、Aさんにとっても、F爺にとっても、想定外のことでした。Aさんは、ご自分も数年前に「歩き繋いで」結願...
三坂峠から51番・石手寺まで
- 2013/11/27
- 04:58
2013年8月某日。酷暑が続きますが、四万十市で「風通しの好い日陰で41℃」を体験した後では、38℃ぐらいの気温は「涼しい」と感じてしまいます。我ながら驚きますが、体が今年の異常な暑さにも慣れたようなのです。遍路道を歩き始めた当初ほどは辛いと思わなくなりました。歩く速度も次第に通常の状況に戻って来ています。今朝は、塩鮭、目玉焼き、炒め野菜数種類、ご飯、味噌汁と漬物の朝食。前日の夕食が栄養価も分量も不十分だっ...
異次元の宿
- 2013/11/26
- 07:03
大多数のお遍路さんが多くの遍路宿で思いもかけない親切に触れ、大切な一生の思い出として語り継ぎます。ところが、宿の造りやサービスの内容などとは別に、接客の心構え自体に「!」とか「?」とか思ってしまうことがままあります。文化や価値観の違いということではなく、基本的な常識の通用しないことがあるのです。F爺が遍路宿の主人の応対の攻撃的な横柄さに驚い て「!? → ∞」となったことが一回だけあります。45番札所から打...
三坂馬子唄
- 2013/11/25
- 02:58
昨年(= 2012年)9月某日。愛媛県の久万(くま)高原町で45番札所の岩屋寺(いわやじ)から打ち戻る山道の途中です。44番・大寶寺(だいほうじ)まであと僅かという辺りで、呟くような歌声が聞こえて来ました。民謡のようです。十数歩進んだ所で木々の向こうにお爺さんの姿が見えました。土地の人でしょうか。杖に寄りかかって立ち止まって歌っているのです。知らない歌だったので、立ち止まり、手帳を取り出して書き留めました。お爺さん...
44番・大寶寺と45番・岩屋寺
- 2013/11/24
- 01:13
四国の遍路道では、平服で歩いていても、沿道の人がいろいろ声をかけてくれます。朝は、登校する小学生、中学生、高校生が次々に「おはようございまーす」。笑顔で「おはようございます」と答えると、こちらにも「今日も一日歩くぞ」と元気・勇気・英気が湧いて来ます。札所のお寺から打ち戻る道で見知らぬ人が言ってくれる「お帰んなさい」。一瞬、我が家に帰って来たような錯覚を起こします。ここが我が家のはずは無いなあ、と思...