島国病理学
- 2015/10/31
- 20:20
「島国病理学」という新造語を提唱します。大陸の高台から見晴るかせないほど遠く、手漕ぎの舟では生半(なまなか)なことでは到達できそうにない距離にある島国(*)に独自の文化や文明が発達するのは、地理的な条件からして当然のことです。それが「独自の」「特殊な」という限度を超えて「正気の沙汰ではない」段階に達する場合が実在します。この不思議な現象を研究する未成立の研究分野を「島国病理学」と呼ぶことにしましょう。(...
西馬音内の盆踊り(1)
- 2015/10/31
- 19:17
西馬音内(にしもない)は、秋田県雄勝(おがち)郡羽後町の大字(おおあざ)です。横手盆地の西の方にあります。近年、毎年八月半ばになると、独特の盆踊りを見に観光客が集まるようになっています。F爺は、五十数年前、観光化する遥か以前、父に連れられて西馬音内の盆踊りを見に行きました。今のように発達した舗装道路網は無く、夜からの盆踊りを見ようと思えば民家に泊めてもらう他は無い時代でした。盆踊りの前に田圃の中の一軒家...
小保方晴子の博士号取り消し(3)
- 2015/10/30
- 21:27
火狐さん「小保方晴子の博士号取り消しへ」とのお知らせ、ありがとうございます。毎日新聞のこの記事ですね。東京新聞もこんな記事を掲載しています。「小保方氏側は猶予期間の延長を求めた」ということです。貼り鼠が博士論文まがいを再提出していたという報道には驚きました。本当に「これで通りまーす !」と思い込んでいたのでしょうか。そもそも実証科学の何たるかが分かっていないのですから何をしても無駄だったのに。「早大...
Halloween
- 2015/10/30
- 09:13
数人の方からメールで「欧米のHalloween」についてのご質問がありました。一年前のブログ記事「お墓の花を食べる!?」の末尾の「長い余談」にかなり詳しいことを書いたのですが、独立した主題として記事を立てはしなかったので目に付かなかったのかもしれません。ご興味のある方は、そちらをご覧ください。何でも日本では「ハロウィンは欧米のお祭りだ」という説が流布しているそうです。とんでもない誤報です。Halloweenが盛んなの...
日本語廃止論(2)
- 2015/10/29
- 21:29
前置き「106」さん、M子さん、チョルスさん、火狐さん、なるげすさんブログ記事「小学校の英語教育の是非」にお寄せ下さった多数のコメントに呼応して、この記事を立てます。火狐さんからの2015年10月28日付けのコメントを引用します。*****今、色々な企業で、社内公用語を英語にしようとする動きが加速しています。その流れなのでしょうか?トーイック(TOEIC)の点数が就職に必要となりつつあります。だから、大学の4年間で結構、...
トルコは再び内戦状態
- 2015/10/29
- 21:23
トルコ政府の言論弾圧は、今や日常茶飯事になってしまいました。武力行使の報道も次第に数が多くなっています。東南部のクルド語域でクルド人が住民の殆(ほとん)どを占める東南部では、政府、IS、クルド人が三つ巴になって殺戮を続けています。2015年10月29日付けのLe Mondeル・モンド紙も写真入りで惨状を伝えています(ウェブ版は10月28日付けです)。イスタンブールでエルドアン大統領の政敵で米国に亡命中のFethullah Gülenフェ...
異国生活の心構え
- 2015/10/28
- 20:57
2015年9月某日の午前中、F爺は、山手線の外廻り(= 時計廻り)電車に乗っていました。池袋駅から乗り込んで来た金髪碧眼の母娘(おやこ)がありました。母親は40歳前後、娘は8歳ぐらいでしょうか。電車には乗り慣れている感じです。最近はよくあることですから、その時点では気にも留(と)めていませんでした。車内は少し混んでいます。母親の娘に話しかける言葉がF爺の耳に飛び込んで来ました。スラブ系の言語です。囁(ささや)き声なの...
小保方晴子の博士号取り消し(続)
- 2015/10/28
- 03:07
一年と三週間前、2014年10月7日に「小保方晴子の博士号取り消し」の発表がありましたね(弁護士ドットコムNEWS)。早稲田大学の「執行猶予つきの学位剥奪」という甘い判断に呆れたものでした。「概(おおむ)ね一年間程度」の猶予期間に博士論文の再提出があって合格となれば博士号は維持できる、という話だったはずです。一年を過ぎても何の音沙汰もありません。一体どうなっているんでしょう。火狐さんから届いたメールを、ご本人の...
カトリックのゲイには救い無し
- 2015/10/27
- 22:06
今朝の(= 2015年10月27日の)Le Mondeル・モンド紙の第4面に、バチカンのシノドス(世界代表司教会議)(*)のことが書いてありました。ほぼ一ページ使っています。(*) 元の言葉は、ギリシャ語のΣύνοδοςです。古典語の発音では「スュノドス」、現代ギリシャ語の発音では「スィーノドス」または「スィーノゾス」です。ラテン語でSynodus、フランス語ではSynode、英語ではSynodと言います。「シノド」という表記もあるようです。10月5日開...
「赤身の肉」に発癌性があるか
- 2015/10/27
- 22:03
今朝の(= 2015年10月27日の)Le Mondeル・モンド紙の第一面のトップ見出しは「赤身の肉に発癌(がん)性」でした。「委細は第7面に」とあります。(日本語では、YOMIURI ONLINEに短い記事が見つかりました)記事を良く読むと「赤身の肉」の定義が間違っているのが分かります。「牛肉、羊肉、馬肉、山羊肉」までは良いのですが、フランスの通常の定義では「白身の肉」である「豚肉、仔牛肉」も含めてしまっているのです。世界保健機構(WH...