詐称遍路の妄想本の「本文」に見つからなかったこと(2の1)
- 2019/04/18
- 21:15
「黛まどか」の著書『奇跡の四国遍路』に組織的に欠けている重要なことが一つあります。それは、山道の風景描写です(*)。欠片(かけら)ほどの例外があることはありますが、信憑性のあるものは数えるほどです。長くなるので二篇に分けます。
(*) どう考えても捏造でしかない風景描写なら、後述する禅師峰寺の境内からの眺めの件(くだり)にあります。
なお、「黛まどか」のトンネルの「描写」は、全てトンネル恐怖症患者の妄想に過ぎません。現実の塚地坂トンネルも、伊豆田トンネルも、「黛まどか」の描写とは、全く違います。
焼山寺
12番・焼山寺越えの描写には、「事前の誤情報」が一つと「残雪への言及」が一つあるだけです。
ブログ記事
〈「黛まどか」の本に焼山寺越えの描写が無いのはなぜ?〉と
〈焼山寺越えでは「山を三つ越える」のだと思い込んでいる「黛まどか」〉
をご覧ください。
鶴林寺と太龍寺
30ページの20番・鶴林寺越えと21番・太龍寺越えに際しても、山道の風景描写が皆無です。
最御崎寺
44ページに、24番・最御崎寺(ほつみさきじ)へ登る歩行者専用路について、こう書いてあります。
「・・・山道に入った。たちまち車の騒音が消えて、空気も新鮮になった。何より木陰が涼しくありがたい」
山道の足下(あしもと)はどうだったのか、植生はどうだったのか、そこからは何が見えたのか、あるいは何も見えなかったのか・・・何も描写していません。
(ついでに言えば、同じページに、25番・津照寺の急傾斜の長い石段への言及もありません。「黛まどか」は、この辺りでは足を傷めていて辛い思いをしていたはずなのですが)
金剛頂寺
その44ページの最後から3行目で、26番・金剛頂寺に達してしまいます。そこへ登る山道については、「山道」という言葉さえ見当たりません。
神峯寺
49ページで27番・神峯寺が出て来ますが、
「真(ま)っ縦(たて)と呼ばれる急勾配の山道を登り、仁王門からさらに百六十段の石段を上がってようやく本堂に着いた」
としか書いてありません。
その山道の描写はありません。大荷物を背負った歩きお遍路さんは途中で何回か立ち止まって休むのが普通ですが、息切れしたとも、足腰が辛かったとも、何も、全く何も無いのです。
竹林寺の手前の牧野植物園の裏
55ページの最後に一行だけ「急峻な山道」という記載があります。
「五台山麓の急峻な山道を登り、県立牧野植物園の中を抜けて、仁王門の脇に出た」
ブログ記事〈牧野植物園に上(のぼ)る短い細道を「急峻な」と形容する「黛まどか」〉をご覧ください。
牧野植物園に上る短い細道よりも急勾配の山道や石段が遍路道のあちこちにありますが、「黛まどか」が「急峻な」と形容している箇所は、他には見つかりません。見つけた方がいらっしゃいましたら、コメントでお知らせください。
二種類の疑惑が掛かります。
[1]【「黛まどか」は、牧野植物園に歩いて裏から上ってはいないのではないか】
「黛まどか」の嘘吐きぶりと妄想癖を重々認識した者には、もう一つの疑惑のほうが遥かに魅力的です。
[2]【「黛まどか」が本当に歩いて上ったのは牧野植物園の裏の坂道だけだから「急峻な」という言葉が出て来たのではないか】
禅師峰寺
32番・禅師峰寺へ歩いて登る道は、初めは急勾配のコンクリートの段々です。傾斜が緩くなる辺りから、木々の間を抜けるので、少し山道らしくなります。それからまたコンクリートの階段になります。全体としては「延々と続くコンクリート段上(のぼ)り」という印象を受けます。
この道についても、56ページの「黛まどか」の記載は、風景描写皆無で、かつ、出鱈目(でたらめ)です。
ブログ記事〈「黛まどか」は桂浜から種崎へ「なぜ」そして「どうやって」移動したのか〉
で記述しています。
ブログ記事〈「黛まどか」の地理感覚と時間感覚の謎〉
もご覧ください。「黛まどか」は、禅師峰寺の境内から見えるはずの無い「景色」を見たと書いているのです。
清瀧寺
35番・清瀧寺へ登る道は、歩き慣れていない人には厳しいものです。58ページの9~10行目に
「広大な田園地帯を歩き、「流汗坂」と呼ばれる険しい参道を一気に上がる」と、
そして12行目に
「「八丁坂」と呼ばれる参道には、清水が絶えず流れている」
とあります。
それだけです。「欠片ほどの例外」です。
参道に到る前の田圃は、狭いとは言いませんが、田舎育ちのF爺には、とても「広大な」という形容は考えられません。
《「黛まどか」って、田圃を見たことが無いんじゃないか》
とさえ思ってしまいます。
「険しい参道を一気に上がる」
これは、嘘に決まっています。「黛まどか」のような足弱の女に、しかも足の故障が完治していないはずの時期に、「一気に」歩いて上(のぼ)れるわけがありません。さもなくば、「車で」をわざと省略したのかもしれません。それだって、間違い無く、嘘のうちです。
「清水が絶えず流れている」かどうかは、車で通っても見えることですよね。
そして60ページの6行目に
「昨日最後に打った清瀧寺までタクシーで戻る」
とあります。
ということは・・・清瀧寺から宿までは歩かなかったのです。
第二篇に続きます。
(*) どう考えても捏造でしかない風景描写なら、後述する禅師峰寺の境内からの眺めの件(くだり)にあります。
なお、「黛まどか」のトンネルの「描写」は、全てトンネル恐怖症患者の妄想に過ぎません。現実の塚地坂トンネルも、伊豆田トンネルも、「黛まどか」の描写とは、全く違います。
焼山寺
12番・焼山寺越えの描写には、「事前の誤情報」が一つと「残雪への言及」が一つあるだけです。
ブログ記事
〈「黛まどか」の本に焼山寺越えの描写が無いのはなぜ?〉と
〈焼山寺越えでは「山を三つ越える」のだと思い込んでいる「黛まどか」〉
をご覧ください。
鶴林寺と太龍寺
30ページの20番・鶴林寺越えと21番・太龍寺越えに際しても、山道の風景描写が皆無です。
最御崎寺
44ページに、24番・最御崎寺(ほつみさきじ)へ登る歩行者専用路について、こう書いてあります。
「・・・山道に入った。たちまち車の騒音が消えて、空気も新鮮になった。何より木陰が涼しくありがたい」
山道の足下(あしもと)はどうだったのか、植生はどうだったのか、そこからは何が見えたのか、あるいは何も見えなかったのか・・・何も描写していません。
(ついでに言えば、同じページに、25番・津照寺の急傾斜の長い石段への言及もありません。「黛まどか」は、この辺りでは足を傷めていて辛い思いをしていたはずなのですが)
金剛頂寺
その44ページの最後から3行目で、26番・金剛頂寺に達してしまいます。そこへ登る山道については、「山道」という言葉さえ見当たりません。
神峯寺
49ページで27番・神峯寺が出て来ますが、
「真(ま)っ縦(たて)と呼ばれる急勾配の山道を登り、仁王門からさらに百六十段の石段を上がってようやく本堂に着いた」
としか書いてありません。
その山道の描写はありません。大荷物を背負った歩きお遍路さんは途中で何回か立ち止まって休むのが普通ですが、息切れしたとも、足腰が辛かったとも、何も、全く何も無いのです。
竹林寺の手前の牧野植物園の裏
55ページの最後に一行だけ「急峻な山道」という記載があります。
「五台
ブログ記事〈牧野植物園に上(のぼ)る短い細道を「急峻な」と形容する「黛まどか」〉をご覧ください。
牧野植物園に上る短い細道よりも急勾配の山道や石段が遍路道のあちこちにありますが、「黛まどか」が「急峻な」と形容している箇所は、他には見つかりません。見つけた方がいらっしゃいましたら、コメントでお知らせください。
二種類の疑惑が掛かります。
[1]【「黛まどか」は、牧野植物園に歩いて裏から上ってはいないのではないか】
「黛まどか」の嘘吐きぶりと妄想癖を重々認識した者には、もう一つの疑惑のほうが遥かに魅力的です。
[2]【「黛まどか」が本当に歩いて上ったのは牧野植物園の裏の坂道だけだから「急峻な」という言葉が出て来たのではないか】
禅師峰寺
32番・禅師峰寺へ歩いて登る道は、初めは急勾配のコンクリートの段々です。傾斜が緩くなる辺りから、木々の間を抜けるので、少し山道らしくなります。それからまたコンクリートの階段になります。全体としては「延々と続くコンクリート段上(のぼ)り」という印象を受けます。
この道についても、56ページの「黛まどか」の記載は、風景描写皆無で、かつ、出鱈目(でたらめ)です。
ブログ記事〈「黛まどか」は桂浜から種崎へ「なぜ」そして「どうやって」移動したのか〉
で記述しています。
ブログ記事〈「黛まどか」の地理感覚と時間感覚の謎〉
もご覧ください。「黛まどか」は、禅師峰寺の境内から見えるはずの無い「景色」を見たと書いているのです。
清瀧寺
35番・清瀧寺へ登る道は、歩き慣れていない人には厳しいものです。58ページの9~10行目に
「
そして12行目に
「「八丁坂」と呼ばれる参道には、清水が絶えず流れている」
とあります。
それだけです。「欠片ほどの例外」です。
参道に到る前の田圃は、狭いとは言いませんが、田舎育ちのF爺には、とても「
《「黛まどか」って、田圃を見たことが無いんじゃないか》
とさえ思ってしまいます。
「険しい参道を
これは、嘘に決まっています。「黛まどか」のような足弱の女に、しかも足の故障が完治していないはずの時期に、「
「清水が絶えず流れている」かどうかは、車で通っても見えることですよね。
そして60ページの6行目に
「昨日最後に打った清瀧寺までタクシーで戻る」
とあります。
ということは・・・清瀧寺から宿までは歩かなかったのです。
第二篇に続きます。