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No title
大変な思い違いをしていたようです。なるほど、学名が俗名を混乱させたというのは、考えてみればその通りですが、今まで考えてもみませんでした。知らず知らずその「混乱」にはまっていたようです。日本の中だけで混乱したものと思っていましたが、全くの勘違いでした。
ありがとうございます。また勉強になりました。
ありがとうございます。また勉強になりました。
Re: No title
三郎さん
実は、F爺も、日本に住んでいた若造の頃は、「ニセアカシヤをアカシヤと呼ぶのはおかしい」と考えていたのです。
(当時は、「アカシア」よりも「アカシヤ」が普通でした。水木かおる作詞、藤原秀行作曲の「アカシヤの雨が止む時」という歌謡曲もあります)
「贋アカシヤ」が厭なら「ロビニヤ」と呼べば良いとも思っていました。
日本人が「知らずに混同した」のではないことを知ったのは、フランスに移住して一冬を過ごし、翌年の春、フランス人が皆Robiniaをacaciaと呼んでいるのを聞いて「?」と思い、いろいろ調べてみてからです。
「正しいと思い込んでいたことが間違っていた」こともありますが、「間違いだと思い込んでいたことが実は間違いではなかった」こともたくさんあります。異文化圏での見聞は、広めるに越したことはありません。勿論、見聞きするだけでは不十分で、よくよく頭を使わなくてはなりませんが。
実は、F爺も、日本に住んでいた若造の頃は、「ニセアカシヤをアカシヤと呼ぶのはおかしい」と考えていたのです。
(当時は、「アカシア」よりも「アカシヤ」が普通でした。水木かおる作詞、藤原秀行作曲の「アカシヤの雨が止む時」という歌謡曲もあります)
「贋アカシヤ」が厭なら「ロビニヤ」と呼べば良いとも思っていました。
日本人が「知らずに混同した」のではないことを知ったのは、フランスに移住して一冬を過ごし、翌年の春、フランス人が皆Robiniaをacaciaと呼んでいるのを聞いて「?」と思い、いろいろ調べてみてからです。
「正しいと思い込んでいたことが間違っていた」こともありますが、「間違いだと思い込んでいたことが実は間違いではなかった」こともたくさんあります。異文化圏での見聞は、広めるに越したことはありません。勿論、見聞きするだけでは不十分で、よくよく頭を使わなくてはなりませんが。
No title
なんと、ずっと以前に同じような疑問をお持ちになっていたのですか。
なるほど、異文化圏での見聞きを通して初めて気がつくことは山のようにあるのでしょうが、同時に、ただ見聞きするだけでは気がつかないことも山のようにあるわけですね。見聞を広めるにはよくよく頭を使わなくてはならない、ということを肝に銘じておきます。
なるほど、異文化圏での見聞きを通して初めて気がつくことは山のようにあるのでしょうが、同時に、ただ見聞きするだけでは気がつかないことも山のようにあるわけですね。見聞を広めるにはよくよく頭を使わなくてはならない、ということを肝に銘じておきます。
ひっつき虫
F爺様
大変お待たせいたしました。
〈クイズの正解発表 :「道草を食う」〉 https://fjii.blog.fc2.com/blog-entry-4051.html
にて2月にコメントいたしました
> ご紹介いただいた記事を読み、そちらにもコメントしたいと思います。
の通り、コメントをお送りいたします。
> 植物名は、先に「俗名」があって何百年も何千年もみんなが使い続けており、植物学者が近代以降、分類する時に勝手に学名を付けたのです。
> 学術上の分類名ではないからと言って「宵待ち草」や「かたつむり」という言葉を使っていけないなどということはありません。動植物に関して一般人は、学術上の分類に忠実な学名(とそれに相当する和名)に拘る必要は全く無いとF爺は考えています。
・植物の学名は、植物学者が後から勝手に付けたものであること
・それは日本だけの話ではないこと
・学名の付いていることが、人々が昔から使っていた俗名の使用を妨げるものではないこと
とってもよく分かりました。
針鼠(はりねずみ)は鼠ですが、生物学的には土竜(もぐら)の仲間ですし、笄蛭(こうがいびる)も、蛭(ひる)と名がついていますが蛭ではありません。こういった例は、枚挙に暇がありませんね。
「植物の俗称」と聞いて、自分がすぐ思いついたのは、「ひっつき虫」です。「くっつき虫」と呼ぶ人もいると思います。
大葈耳(おおおなもみ)や小栴檀草(こせんだんぐさ)のような、種子を動物の体毛に付着させて生息分布を広げる植物の総称ですが、私にとって、この植物を指す名前は、子供の頃から「ひっつき虫」です。
本物の虫ではないことは、もちろん初めて聞いた時から分かっていました。「お邪魔虫」「腹の虫が収まらない」のように、煩わしい存在であることを「-虫」と表現したのではないかと思っています。実際、草むらで遊んで、衣服にこれらの種子が付くと、鬱陶しかった記憶があります。あ、いや、どうだったかな・・・小栴檀草は鬱陶しかったですが、大葈耳は見た目が可愛くてむしろ好ましく思っていたような・・・。
なんにせよ、正式名称も知ってますが(漢字表記は知らなかったのでウェブ検索のお世話になりましたが)、この先もこの植物のことは、特に種子のことは、「ひっつき虫」と呼び続けると思います。
待雪草のように「明らかにおかしい、矛盾だ」と思えるような名前でない限り、慣れ親しんだ俗称を大切にしようと思います。
大変お待たせいたしました。
〈クイズの正解発表 :「道草を食う」〉 https://fjii.blog.fc2.com/blog-entry-4051.html
にて2月にコメントいたしました
> ご紹介いただいた記事を読み、そちらにもコメントしたいと思います。
の通り、コメントをお送りいたします。
> 植物名は、先に「俗名」があって何百年も何千年もみんなが使い続けており、植物学者が近代以降、分類する時に勝手に学名を付けたのです。
> 学術上の分類名ではないからと言って「宵待ち草」や「かたつむり」という言葉を使っていけないなどということはありません。動植物に関して一般人は、学術上の分類に忠実な学名(とそれに相当する和名)に拘る必要は全く無いとF爺は考えています。
・植物の学名は、植物学者が後から勝手に付けたものであること
・それは日本だけの話ではないこと
・学名の付いていることが、人々が昔から使っていた俗名の使用を妨げるものではないこと
とってもよく分かりました。
針鼠(はりねずみ)は鼠ですが、生物学的には土竜(もぐら)の仲間ですし、笄蛭(こうがいびる)も、蛭(ひる)と名がついていますが蛭ではありません。こういった例は、枚挙に暇がありませんね。
「植物の俗称」と聞いて、自分がすぐ思いついたのは、「ひっつき虫」です。「くっつき虫」と呼ぶ人もいると思います。
大葈耳(おおおなもみ)や小栴檀草(こせんだんぐさ)のような、種子を動物の体毛に付着させて生息分布を広げる植物の総称ですが、私にとって、この植物を指す名前は、子供の頃から「ひっつき虫」です。
本物の虫ではないことは、もちろん初めて聞いた時から分かっていました。「お邪魔虫」「腹の虫が収まらない」のように、煩わしい存在であることを「-虫」と表現したのではないかと思っています。実際、草むらで遊んで、衣服にこれらの種子が付くと、鬱陶しかった記憶があります。あ、いや、どうだったかな・・・小栴檀草は鬱陶しかったですが、大葈耳は見た目が可愛くてむしろ好ましく思っていたような・・・。
なんにせよ、正式名称も知ってますが(漢字表記は知らなかったのでウェブ検索のお世話になりましたが)、この先もこの植物のことは、特に種子のことは、「ひっつき虫」と呼び続けると思います。
待雪草のように「明らかにおかしい、矛盾だ」と思えるような名前でない限り、慣れ親しんだ俗称を大切にしようと思います。
Re: ひっつき虫
「霧の晴れ行く蝸牛」さん
お約束のコメント、ありがとうございます。
>「ひっつき虫」・・・[が]本物の虫ではないことは、もちろん初めて聞いた時から分かっていました。「お邪魔虫」「腹の虫が収まらない」のように、煩わしい存在であることを「-虫」と表現したのではないかと思っています。
日本語の「虫」という言葉は、昆虫類や蜘蛛形類、蛔虫や爬虫類などだけでなく、広い範囲のものを指しますね。
「弱虫」「泣き虫」「点取り虫」などは、二本足の生物を指します。どんな虫なのか誰にも分からないのに「居所が悪い」ことだけは確かなのもいます(笑)。
ところで「稽古の虫」や「練習の虫」には、別に「煩わしい存在」という含蓄は無いと思いますが、いかがでしょうか。
>待雪草のように「明らかにおかしい、矛盾だ」と思えるような名前でない限り
御意。「待雪草」は、少なくとも日本語では、不条理な名前ですよね。こんな文字列を無定見に借用するのは、間違いです。
お約束のコメント、ありがとうございます。
>「ひっつき虫」・・・[が]本物の虫ではないことは、もちろん初めて聞いた時から分かっていました。「お邪魔虫」「腹の虫が収まらない」のように、煩わしい存在であることを「-虫」と表現したのではないかと思っています。
日本語の「虫」という言葉は、昆虫類や蜘蛛形類、蛔虫や爬虫類などだけでなく、広い範囲のものを指しますね。
「弱虫」「泣き虫」「点取り虫」などは、二本足の生物を指します。どんな虫なのか誰にも分からないのに「居所が悪い」ことだけは確かなのもいます(笑)。
ところで「稽古の虫」や「練習の虫」には、別に「煩わしい存在」という含蓄は無いと思いますが、いかがでしょうか。
>待雪草のように「明らかにおかしい、矛盾だ」と思えるような名前でない限り
御意。「待雪草」は、少なくとも日本語では、不条理な名前ですよね。こんな文字列を無定見に借用するのは、間違いです。
Re: Re: ひっつき虫
F爺様
> ところで「稽古の虫」や「練習の虫」には、別に「煩わしい存在」という含蓄は無いと思いますが、いかがでしょうか。
あ・・・確かに、おっしゃる通りです。「仕事の虫」や「本の虫」ともいいますね。
「煩わしい存在だから虫と呼ぶ」というわけではありませんね。これは私の認識が間違っていました。
何か一つのことに特化した性格の人を、虫と表現しているのでしょうか。
「弱虫」「泣き虫」「点取り虫」には、どことなく人を馬鹿にするような含蓄がありますが、「稽古の虫」「練習の虫」には、そうした嘲りの響きは感じません。「愚直に、熱心に、一つの何かに集中する」という好意的な意味です。
してみると、「ひっつき虫」は、触れるだけで簡単に引っ付くので、引っ付くことに特化したものだから「ひっつき虫」・・・? あるいは単に、引っ付いてくる見た目がさも虫のようだから「-虫」という名前なのかな・・・と考えました。
> ところで「稽古の虫」や「練習の虫」には、別に「煩わしい存在」という含蓄は無いと思いますが、いかがでしょうか。
あ・・・確かに、おっしゃる通りです。「仕事の虫」や「本の虫」ともいいますね。
「煩わしい存在だから虫と呼ぶ」というわけではありませんね。これは私の認識が間違っていました。
何か一つのことに特化した性格の人を、虫と表現しているのでしょうか。
「弱虫」「泣き虫」「点取り虫」には、どことなく人を馬鹿にするような含蓄がありますが、「稽古の虫」「練習の虫」には、そうした嘲りの響きは感じません。「愚直に、熱心に、一つの何かに集中する」という好意的な意味です。
してみると、「ひっつき虫」は、触れるだけで簡単に引っ付くので、引っ付くことに特化したものだから「ひっつき虫」・・・? あるいは単に、引っ付いてくる見た目がさも虫のようだから「-虫」という名前なのかな・・・と考えました。
Re: Re: Re: ひっつき虫
「霧の晴れ行く蝸牛」さん
>>ところで「稽古の虫」や「練習の虫」には、別に「煩わしい存在」という含蓄は無いと思いますが、いかがでしょうか。
>あ・・・確かに、おっしゃる通りです。「仕事の虫」や「本の虫」ともいいますね。
「煩わしい存在だから虫と呼ぶ」というわけではありませんね。
そうですよね。「仕事の虫」などは、むしろ誉め言葉です。
>「弱虫」「泣き虫」「点取り虫」には、どことなく人を馬鹿にするような含蓄がありますが、「稽古の虫」「練習の虫」には、そうした嘲りの響きは感じません。「愚直に、熱心に、一つの何かに集中する」という好意的な意味です。
おっしゃる通りです。
「仕事の虫」「本の虫」「稽古の虫」「練習の虫」などが「〇〇の虫」という構成になっていて、
「弱虫」「泣き虫」「点取り虫」「ひっつき虫」などとは造語法が異なることにはお気付きでしょうか。
>>ところで「稽古の虫」や「練習の虫」には、別に「煩わしい存在」という含蓄は無いと思いますが、いかがでしょうか。
>あ・・・確かに、おっしゃる通りです。「仕事の虫」や「本の虫」ともいいますね。
「煩わしい存在だから虫と呼ぶ」というわけではありませんね。
そうですよね。「仕事の虫」などは、むしろ誉め言葉です。
>「弱虫」「泣き虫」「点取り虫」には、どことなく人を馬鹿にするような含蓄がありますが、「稽古の虫」「練習の虫」には、そうした嘲りの響きは感じません。「愚直に、熱心に、一つの何かに集中する」という好意的な意味です。
おっしゃる通りです。
「仕事の虫」「本の虫」「稽古の虫」「練習の虫」などが「〇〇の虫」という構成になっていて、
「弱虫」「泣き虫」「点取り虫」「ひっつき虫」などとは造語法が異なることにはお気付きでしょうか。
Re: Re: Re: Re: ひっつき虫
F爺様
> 「仕事の虫」「本の虫」「稽古の虫」「練習の虫」などが「〇〇の虫」という構成になっていて、
> 「弱虫」「泣き虫」「点取り虫」「ひっつき虫」などとは造語法が異なることにはお気付きでしょうか。
あっ、これは・・・。
こんな明白で簡単なことなのに・・・F爺様からご指摘を受けるまで、見過ごしてしまっていました。
「○○虫」はことごとく悪口ですが、「○○の虫」形式の言い回しは人を悪し様に表す言葉ではありません。
造語法の違いで明確に含蓄が異なっていたのですね。
「ひっつき虫」は、前者の分類に含む言葉でした。
> 「仕事の虫」「本の虫」「稽古の虫」「練習の虫」などが「〇〇の虫」という構成になっていて、
> 「弱虫」「泣き虫」「点取り虫」「ひっつき虫」などとは造語法が異なることにはお気付きでしょうか。
あっ、これは・・・。
こんな明白で簡単なことなのに・・・F爺様からご指摘を受けるまで、見過ごしてしまっていました。
「○○虫」はことごとく悪口ですが、「○○の虫」形式の言い回しは人を悪し様に表す言葉ではありません。
造語法の違いで明確に含蓄が異なっていたのですね。
「ひっつき虫」は、前者の分類に含む言葉でした。
Re: Re: Re: Re: Re: ひっつき虫
「霧の晴れ行く蝸牛」さん
>こんな明白で簡単なことなのに・・・F爺様からご指摘を受けるまで、見過ごしてしまっていました。
「○○虫」はことごとく悪口ですが、「○○の虫」形式の言い回しは人を悪し様に表す言葉ではありません。
造語法の違いで明確に含蓄が異なっていたのですね。
そうです。造語法の違いで含蓄が異なる雄弁な例です。
言われてみれば明白なことだったのに誰かから指摘を受けるまで自分では気付かなかったことって、良くありますよね。
>こんな明白で簡単なことなのに・・・F爺様からご指摘を受けるまで、見過ごしてしまっていました。
「○○虫」はことごとく悪口ですが、「○○の虫」形式の言い回しは人を悪し様に表す言葉ではありません。
造語法の違いで明確に含蓄が異なっていたのですね。
そうです。造語法の違いで含蓄が異なる雄弁な例です。
言われてみれば明白なことだったのに誰かから指摘を受けるまで自分では気付かなかったことって、良くありますよね。