コメント
「命のビザ」と一緒ですねえ
「三日三晩寝ずに身分証明書の偽造を続けた」という話に、杉原千畝の「命のビザ」の話を思い出しました。当時リトアニアに駐在していた杉原氏はおそらく情報活動に従事しておられたと思われ、「命のビザ」(1か月で2,139通!)は単なる同情や人道主義だけによるものではなかったのではないかと私は思っていますが、本国の許可を取らずに「違法な」ビザを発給したところがカマンスキー氏と共通するように思います。
「政府、それも民主的手続きで選ばれた正統な政府でも、手ひどく間違いを犯すことがある」という苦々しい認識は、日本では薄いのですが、欧米では当たり前なのですね。
アメリカの大学で行政学を学んでいたときに、administrative evilという概念を習ってかなり驚きました。「組織悪」「行政悪」とでも訳すのでしょうが、日本の行政学には影も形もない概念なので、定訳はありません。内容は、まさにナチスのホロコーストのように行政組織が組織的に構成員を動員して悪をなすことがあるという「事実」に立脚して、どうしてそういうことができたのか、なぜ良識ある善良な市民であるドイツ公務員が唯々諾々と大量殺戮に協力してきたか、ということを研究する、たいへん憂鬱な学問です。
「悪い政府から逃れるために身分証明書を偽造することは正義である」という話を聞いて、そのことを思い出しました。
「政府、それも民主的手続きで選ばれた正統な政府でも、手ひどく間違いを犯すことがある」という苦々しい認識は、日本では薄いのですが、欧米では当たり前なのですね。
アメリカの大学で行政学を学んでいたときに、administrative evilという概念を習ってかなり驚きました。「組織悪」「行政悪」とでも訳すのでしょうが、日本の行政学には影も形もない概念なので、定訳はありません。内容は、まさにナチスのホロコーストのように行政組織が組織的に構成員を動員して悪をなすことがあるという「事実」に立脚して、どうしてそういうことができたのか、なぜ良識ある善良な市民であるドイツ公務員が唯々諾々と大量殺戮に協力してきたか、ということを研究する、たいへん憂鬱な学問です。
「悪い政府から逃れるために身分証明書を偽造することは正義である」という話を聞いて、そのことを思い出しました。
Re: 「命のビザ」と一緒ですねえ
馬場伸一さん
>「三日三晩寝ずに身分証明書の偽造を続けた」という話に、杉原千畝の「命のビザ」の話を思い出しました。当時リトアニアに駐在していた杉原氏はおそらく情報活動に従事しておられたと思われ、「命のビザ」(1か月で2,139通!)は単なる同情や人道主義だけによるものではなかったのではないかと私は思っていますが、本国の許可を取らずに「違法な」ビザを発給したところがカマンスキー氏と共通するように思います。
F爺も、この記事を書いていて、『命のビザ』のことを考えました。当ブログでも、〈1915年にアルメニア人6000人を虐殺から護ったトルコ人がいた〉https://fjii.blog.fc2.com/blog-entry-3026.htmlと題した記事の末尾で、数行だけ、杉原千畝に言及しています。
>「政府、それも民主的手続きで選ばれた正統な政府でも、手ひどく間違いを犯すことがある」という苦々しい認識は、日本では薄いのですが、欧米では当たり前なのですね。
(・・・)
「悪い政府から逃れるために身分証明書を偽造することは正義である」という話を聞いて、そのことを思い出しました。
ヒトラーも「民主的な手続きで」政権の座に就いたのでしたよね・・・。
>「三日三晩寝ずに身分証明書の偽造を続けた」という話に、杉原千畝の「命のビザ」の話を思い出しました。当時リトアニアに駐在していた杉原氏はおそらく情報活動に従事しておられたと思われ、「命のビザ」(1か月で2,139通!)は単なる同情や人道主義だけによるものではなかったのではないかと私は思っていますが、本国の許可を取らずに「違法な」ビザを発給したところがカマンスキー氏と共通するように思います。
F爺も、この記事を書いていて、『命のビザ』のことを考えました。当ブログでも、〈1915年にアルメニア人6000人を虐殺から護ったトルコ人がいた〉https://fjii.blog.fc2.com/blog-entry-3026.htmlと題した記事の末尾で、数行だけ、杉原千畝に言及しています。
>「政府、それも民主的手続きで選ばれた正統な政府でも、手ひどく間違いを犯すことがある」という苦々しい認識は、日本では薄いのですが、欧米では当たり前なのですね。
(・・・)
「悪い政府から逃れるために身分証明書を偽造することは正義である」という話を聞いて、そのことを思い出しました。
ヒトラーも「民主的な手続きで」政権の座に就いたのでしたよね・・・。