欧州版「塩味+甘味」のゲテ物レシピ
- 2023/06/02
- 00:54
前置き
当ブログの記事〈(コロナ禍後の)ストラスブールの日常 5月30日〉で予告した記事です。
「塩味+甘味」のゲテ物レシピを、フランスでは、20年ぐらい前から、時々耳にするようになりました。
〈奇抜であればなんでも良い〉
という愚かな考え方をする輩の思い付くことです。
F爺自身は、「甘辛い」味付けを体が受け付けない(*)ため、一度も試したことはありません。F爺のフランス人の友人知己の考えでも、塩味のものに砂糖や蜂蜜を混ぜたものは、極め付きのゲテ物です。
(*) 皆様がF爺と日本のどこかで会食をする機会がありましたら、佃煮、大和煮、時雨煮、甘露煮、味付け海苔、「砂糖入りの醤油」の類は、決して勧めないでください。
イングランド産のStiltonチーズ
F爺の普段食べるチーズは、殆どがフランス産の物です。例外は、イタリア産のgorgonzolaぐらいのもの。そして、稀に、ノルウェー産とかスペイン産のチーズをお土産に戴くことがあります。
イングランドは、フランス人にとって、味覚に関しては全然魅力の無い国です。フランスに住み着いたF爺も、いつしかフランス人の味覚に染まっていました。
ですから、英国土産が食べ物だなんていう事態は、それ自体が想定外でしたから、判断力が正常に機能せず、言下に鄭重に辞退しようとは考えませんでした。
「Stilton」という名前そのものが、F爺にとっては初耳でした。貰ってしまってから
「Portoワインと組み合わせると美味しい」
という説明書きがあるのに気付いて、驚きました。
味見してみて、チーズだという触れ込みなのに甘味と酸味があったので、思わず□□□□てしまいました。
事後処理に、数分間悩みました。
イングランド人の友人たちに質問してみました。回答の半分だけをこの記事に書きます。残りの半分は、〈(コロナ後の)ストラスブールの日常 5月30日 〉と題した記事で出題したクイズの正解発表の時に公表することにします。
Stiltonチーズ+porto酒 またはsweet sherry酒 またはmadeira酒
このstiltonというチーズは、イングランドでは
「伝統的にクリスマスの正餐でデザートの直前にセロリと一緒に食べるもの」
なのだそうです。
そして、かなりの数の家庭で
「食べる一週間前に真ん中に穴を開けてporto酒を注ぎ込んでおき、味が良く滲(し)み込むのを待つ」(*)
のだそうです。
(*) 但し、これを邪道だと見做すイングランド人も多いそうです。
とすると、F爺の所に到来したstiltonは、チーズにはあり得ないはずの妙な甘味と酸味が付いていましたから、その
「一週間掛けてportoを滲み込ませた邪道のやり方のもの」
だった可能性が大きいことになります。
F爺は、イングランド産の食べ物には全く興味が無かったので、何十年も知らないままでいたわけです。
また、porto酒の代わりにsweet sherry酒またはmadeira酒を合わせる人もイングランドには多いとか・・・。
フランス人が挙(こぞ)って
「英国に餌はあるけれど料理は無い」
と断言する理由がここにもあったわけです。
イタリアのgorgonzolaと西洋梨の組み合わせ
イタリアには、gorgonzolaを西洋梨と一緒に食べる人がいます。別々に食べればそれそれに味わい深く美味しい物なのに、どうして一緒くたに口に入れてしまうのか、F爺には理解できません。
池坂夏樹さんは「ゴルゴンゾーラは蜂蜜をかければイケる」とおっしゃっています。この組み合わせも、F爺の目には「奇想天外」としか映りません。(←穏やかな言い方を探すのに苦労しました)
フランスのroquefortを菓子の材料にする場合
フランスに・・・昔は「あり得ない」ことだったのですが・・・お菓子の材料の一つとしてroquefortロクフォールという名のブルー・チーズを使うことがあると聞くようになりました。塩味のきついチーズですから、ゲテ物中のゲテ物が出来上がることでしょう。
F爺は、そんな馬鹿馬鹿しい物には、見向きもしません。
フォア・グラと無花果のジャムの組み合わせ
フォア・グラ(= 鵞鳥か家鴨(あひる)に餌を無理矢理むりやり無理やり食わせて異常に肥大させた肝臓)と無花果(いちじく)のジャムの組み合わせを前菜として喰らうフランス人が存在します。
F爺は、何年もの間、「冗談だろう」とばかり思っていました。ある日、招ばれて行った某家の日曜日のお昼の正餐のテーブルで、その「あり得ない組み合わせ」を供されました。
F爺は、フォア・グラのうちジャムのくっついていない部分だけを食べて誤魔化しました。前菜にジャムを食わせようとするなんて、見下げ果てた連中です。
遭遇する頻度
F爺がフランスにいて欧州版の「塩味+甘味」のゲテ物を供される頻度は、日本で煮魚や佃煮、時雨煮、甘露煮などを目にする機会の1000分の一未満です。「今のところは」ですが。
当ブログの記事〈(コロナ禍後の)ストラスブールの日常 5月30日〉で予告した記事です。
「塩味+甘味」のゲテ物レシピを、フランスでは、20年ぐらい前から、時々耳にするようになりました。
〈
という愚かな考え方をする輩の思い付くことです。
F爺自身は、「甘辛い」味付けを体が受け付けない(*)ため、一度も試したことはありません。F爺のフランス人の友人知己の考えでも、塩味のものに砂糖や蜂蜜を混ぜたものは、極め付きのゲテ物です。
(*) 皆様がF爺と日本のどこかで会食をする機会がありましたら、佃煮、大和煮、時雨煮、甘露煮、味付け海苔、「砂糖入りの醤油」の類は、決して勧めないでください。
イングランド産のStiltonチーズ
F爺の普段食べるチーズは、殆どがフランス産の物です。例外は、イタリア産のgorgonzolaぐらいのもの。そして、稀に、ノルウェー産とかスペイン産のチーズをお土産に戴くことがあります。
イングランドは、フランス人にとって、味覚に関しては全然魅力の無い国です。フランスに住み着いたF爺も、いつしかフランス人の味覚に染まっていました。
ですから、英国土産が食べ物だなんていう事態は、それ自体が想定外でしたから、判断力が正常に機能せず、言下に鄭重に辞退しようとは考えませんでした。
「Stilton」という名前そのものが、F爺にとっては初耳でした。貰ってしまってから
「Portoワインと組み合わせると美味しい」
という説明書きがあるのに気付いて、驚きました。
味見してみて、チーズだという触れ込みなのに甘味と酸味があったので、思わず□□□□てしまいました。
事後処理に、数分間悩みました。
イングランド人の友人たちに質問してみました。回答の半分だけをこの記事に書きます。残りの半分は、〈(コロナ後の)ストラスブールの日常 5月30日 〉と題した記事で出題したクイズの正解発表の時に公表することにします。
Stiltonチーズ+porto酒 またはsweet sherry酒 またはmadeira酒
このstiltonというチーズは、イングランドでは
「伝統的にクリスマスの正餐でデザートの直前にセロリと一緒に食べるもの」
なのだそうです。
そして、かなりの数の家庭で
「食べる一週間前に真ん中に穴を開けてporto酒を注ぎ込んでおき、味が良く滲(し)み込むのを待つ」(*)
のだそうです。
(*) 但し、これを邪道だと見做すイングランド人も多いそうです。
とすると、F爺の所に到来したstiltonは、チーズにはあり得ないはずの妙な甘味と酸味が付いていましたから、その
「一週間掛けてportoを滲み込ませた邪道のやり方のもの」
だった可能性が大きいことになります。
F爺は、イングランド産の食べ物には全く興味が無かったので、何十年も知らないままでいたわけです。
また、porto酒の代わりにsweet sherry酒またはmadeira酒を合わせる人もイングランドには多いとか・・・。
フランス人が挙(こぞ)って
「英国に餌はあるけれど料理は無い」
と断言する理由がここにもあったわけです。
イタリアのgorgonzolaと西洋梨の組み合わせ
イタリアには、gorgonzolaを西洋梨と一緒に食べる人がいます。別々に食べればそれそれに味わい深く美味しい物なのに、どうして一緒くたに口に入れてしまうのか、F爺には理解できません。
池坂夏樹さんは「ゴルゴンゾーラは蜂蜜をかければイケる」とおっしゃっています。この組み合わせも、F爺の目には「奇想天外」としか映りません。(←穏やかな言い方を探すのに苦労しました)
フランスのroquefortを菓子の材料にする場合
フランスに・・・昔は「あり得ない」ことだったのですが・・・お菓子の材料の一つとしてroquefortロクフォールという名のブルー・チーズを使うことがあると聞くようになりました。塩味のきついチーズですから、ゲテ物中のゲテ物が出来上がることでしょう。
F爺は、そんな馬鹿馬鹿しい物には、見向きもしません。
フォア・グラと無花果のジャムの組み合わせ
フォア・グラ(= 鵞鳥か家鴨(あひる)に餌を無理矢理むりやり無理やり食わせて異常に肥大させた肝臓)と無花果(いちじく)のジャムの組み合わせを前菜として喰らうフランス人が存在します。
F爺は、何年もの間、「冗談だろう」とばかり思っていました。ある日、招ばれて行った某家の日曜日のお昼の正餐のテーブルで、その「あり得ない組み合わせ」を供されました。
F爺は、フォア・グラのうちジャムのくっついていない部分だけを食べて誤魔化しました。前菜にジャムを食わせようとするなんて、見下げ果てた連中です。
遭遇する頻度
F爺がフランスにいて欧州版の「塩味+甘味」のゲテ物を供される頻度は、日本で煮魚や佃煮、時雨煮、甘露煮などを目にする機会の1000分の一未満です。「今のところは」ですが。