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yeast
[j]の有無による最小対というのがとっさに思いつかなかったのですが、eastとyeast(酵母)はどうでしょうか。発音記号(IPAには精粗さまざまな表記法があるようですので、日本で英語教育に用いるものという程度の意味でこう書きます)に j がついていることも気づいていましたが、「そんな区別があるわけない」という思い込みから今まで無視していました。
それはさておき、カタカナ仏語では「マルセイユ」「バタイユ」「ソレイユ」「コルネイユ」「バスチーユ」など「ユ」で終わるものが目立ちます。この「ユ」があるいはji(またはij)なのかも知れないと考えています。実際にはどんな音なのか、「ユ」というカタカナ表記は適切なのか、御教示をよろしくお願いします。
それはさておき、カタカナ仏語では「マルセイユ」「バタイユ」「ソレイユ」「コルネイユ」「バスチーユ」など「ユ」で終わるものが目立ちます。この「ユ」があるいはji(またはij)なのかも知れないと考えています。実際にはどんな音なのか、「ユ」というカタカナ表記は適切なのか、御教示をよろしくお願いします。
Re: yeast
粉雪さん
> [英語の単語で/i/の前の]/j/の有無による最小対(・・・)、eastとyeast(酵母)はどうでしょうか。
正解です。子供時代に見つけたのですが、記事を書いた時点では思い出せませんでした。早速ご覧のように本文にも追記しました。ありがとうございます。
>カタカナ仏語では「マルセイユ」「バタイユ」「ソレイユ」「コルネイユ」「バスチーユ」など「ユ」で終わるものが目立ちます。この「ユ」が(・・・)実際にはどんな音なのか、「ユ」というカタカナ表記は適切なのか
辞書に載っている発音記号だけを見ると[j]で終わっていますから、フランス語人の発音を聞いたことの無い人が〈「ユ」は余計ではないか〉と思うのは、当然のことです。
フランス語では、語末の子音の後には必ず非常に弱い曖昧母音が付きます。日本語人の耳には語末の[jə]は、「イ」ではなく、「ユ」と聞こえますから、カタカナ転写で「ユ」を用いるのは、適切な処置です。
フランス語では、二つの/i/の間にに/j/が現れることもあります。例えば[仏]「chantilly (きめ細かく泡立てた生クリーム)」など。この場合は「シャンティイ」と転写します。
> [英語の単語で/i/の前の]/j/の有無による最小対(・・・)、eastとyeast(酵母)はどうでしょうか。
正解です。子供時代に見つけたのですが、記事を書いた時点では思い出せませんでした。早速ご覧のように本文にも追記しました。ありがとうございます。
>カタカナ仏語では「マルセイユ」「バタイユ」「ソレイユ」「コルネイユ」「バスチーユ」など「ユ」で終わるものが目立ちます。この「ユ」が(・・・)実際にはどんな音なのか、「ユ」というカタカナ表記は適切なのか
辞書に載っている発音記号だけを見ると[j]で終わっていますから、フランス語人の発音を聞いたことの無い人が〈「ユ」は余計ではないか〉と思うのは、当然のことです。
フランス語では、語末の子音の後には必ず非常に弱い曖昧母音が付きます。日本語人の耳には語末の[jə]は、「イ」ではなく、「ユ」と聞こえますから、カタカナ転写で「ユ」を用いるのは、適切な処置です。
フランス語では、二つの/i/の間にに/j/が現れることもあります。例えば[仏]「chantilly (きめ細かく泡立てた生クリーム)」など。この場合は「シャンティイ」と転写します。
最小対
先日のアイスランド語の記事ではありがとうございました。
勉強になりました。お礼が遅くなりすみませんでした。
標題の件ですが、ear year もそうだと思います。
勉強になりました。お礼が遅くなりすみませんでした。
標題の件ですが、ear year もそうだと思います。
Re: 最小対
etopirkaさん
お久しぶりです。
「year」には、イングランド英語の場合、[jiə]と[jə:]と二種類の発音があります。後者の発音をする人は、「最小対ではない」と主張します。そのため「議論の余地のない最小対」の例として挙げることは出来ませんでした。「east」と「yeast」の例がありますから、参考例として記事に追記しました。ありがとうございます。
お久しぶりです。
「year」には、イングランド英語の場合、[jiə]と[jə:]と二種類の発音があります。後者の発音をする人は、「最小対ではない」と主張します。そのため「議論の余地のない最小対」の例として挙げることは出来ませんでした。「east」と「yeast」の例がありますから、参考例として記事に追記しました。ありがとうございます。
Re: Re: yeast (追伸)
粉雪さん
追伸です。
「フランス語では、語末の子音の後には必ず非常に弱い曖昧母音が付きます」
と書きましたが、
「フランス語では、語末の有声子音の後には必ず非常に弱い曖昧母音が付きます」
と読み替えてください。
語末子音が無声であれば、弱い曖昧母音は、付いたり付かなかったりします。
なお、フランス語の「R」は、「有声子音だ」と書いている辞書や論文が多いのですが、間違いです。普通は無声子音であり、時に有声化する場合があります。
追伸です。
「フランス語では、語末の子音の後には必ず非常に弱い曖昧母音が付きます」
と書きましたが、
「フランス語では、語末の有声子音の後には必ず非常に弱い曖昧母音が付きます」
と読み替えてください。
語末子音が無声であれば、弱い曖昧母音は、付いたり付かなかったりします。
なお、フランス語の「R」は、「有声子音だ」と書いている辞書や論文が多いのですが、間違いです。普通は無声子音であり、時に有声化する場合があります。